ビジネスフォンの主装置とは

ビジネスフォンの主装置から各電話機をつなぐ配線方法には、スター配線とバス配線の2種類があります。それぞれの特徴を説明します。

主装置とは?

ビジネスフォンの主装置とは、外線と内線および内線同士を接続するための交換機のことで、ビジネスフォンを利用するときには基本的に主装置と電話機をセットで利用することになります。

ひとつの電話回線で複数のビジネスフォンを利用するためには、壁からの電話線を一旦主装置に接続し、そこから各電話機に接続することになります。

主装置の仕組みとユニットについて

ビジネスフォンの主装置にはCPUをはじめとして、様々なユニット(部品のまとまり)が収納されており、契約する回線の種類や実装したい機能によって拡張できるようになっています。

主装置に接続できる電話機の台数はこのユニットで決まるため、将来的に社内に設置する電話の台数を増やす可能性があるときは、収納するユニットの接続可能な電話台数を考慮して選ばなれければなりません。

主装置に収容される主要ユニット

  • 電源ユニット
  • コントロールユニット
  • 交換ユニット
  • 外線接続ユニット(アナログ局線・ISDN・VoIPなど)
  • 内線接続ユニット(標準電話機・多機能電話機・IP電話機・コードレス電話など)
  • 拡張ユニット(留守番電話・ボイスメール・インターホン・構内放送など)

ビジネスフォン主装置の価格

ビジネスフォンは先述の通り主装置と電話機をセットで利用するものなので、主装置単体の購入を考えることはまずありません。また、設置する場所や機器のメーカー、機種によって価格は大きく異なりますので、一概に相場の価格というものはありません。

ビジネスフォンを導入する際は機器本体だけでなく、配線引き込み工事や設置工事の費用もかかりますので、設置業者は安易に価格だけで選ばす、数社で見積りをとってトータル費用をきちんと確認するようにしましょう。

ビジネスフォンと主装置の耐用年数

ビジネスフォンの法定耐用年数(税法における減価償却資産の耐用年数について設けられた基準)は6年と定められていますが、実際には10年〜20年と使い続けている方が多いようです。

個々の電話機は壊れてもすぐに新しいものに買い換えれば問題ありませんが、主装置が壊れてしまうと社内の全ての電話が使えなくなってしまい、場合によっては会社に大きな損害を与えかねませんので、耐用年数が過ぎた機器は可能な限り新しいものに買い換えた方が良いでしょう。

ビジネスフォン主装置の配線

ビジネスフォンの主装置から各電話機をつなぐ配線方法には、スター配線バス配線の2種類があります。

基本的にビジネスフォンの配線は業者が行なった状態から自分で勝手に変更すべきではありませんが、業者を変更するときや、万が一の急なトラブルのときに、自社の電話配線がどのような状態になっているのかは知っておいた方が良いでしょう。

また、業者に設置を委託する場合、配線の組み方によって最終的な見積りの金額が大きく異る場合もありますので、担当者はそれぞれの配線方法のメリット・デメリットを理解した上で発注するようにすべきです。

スター配線

スター配線は主装置からダイレクトにそれぞれの電話機に接続する方法です。
電話機の台数分だけ配線を引かなければなりませんが、途中で1本が断線しても他の機器には影響はありません。
現在はほとんどのメーカーでこのスター配線が主流となっています。

メリット
1台が故障しても他の電話機でカバーできる
デメリット
電話機の台数分の配線が必要
配線設計が複雑になりがち

バス配線

バス配線は主装置から伸ばした1本のケーブルを各電話機に分岐させながら接続する方法です。
配線がシンプルでわかりやすいのが特徴ですが、途中で断線するとネットワーク内の全機器に影響が及んでしまうというデメリットがあります。

メリット
配線がシンプルでわかりやすい
1本のケーブルで済む
デメリット
1台の電話機が故障すると全体に影響が及ぶ
個々の電話機が離れている場合はあまりメリットがない